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Android/Emulator

Androidエミュレータについて

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6.8 Android エミュレータ

何をエミュレートするものか

Android用の開発プログラムは実機を用いることなくエミュレータ上で実行することができるのだが、このエミュレータなるものは、単にJavaコードを実行するのではなく、実機のCPUをエミュレートするものであるらしい。

つまり、実機のCPUがARMプロセッサであるならば、そのARMプロセッサ自体の動作をエミュレートし、その上にDalvik-VMを動作させ、その上で開発コード(Javaのコンパイル済みクラスをまとめたapkファイル)を実行するようだ。

このCPUエミュレーションにはQEMUというものが使用されているとのこと。

このように、おそらくx86系とは根本的に命令セットの異なると思われる(よく知らないのだが)ARMプロセッサをx86上で動作させるため、エミュレータの動作には非常にCPUパワーが必要になる。

複数のエミュレータを起動する

エミュレータは同時に複数起動することができる(それが何になるのか現在のところ不明)。

まず、Eclipse上で「設定/Android SDK and AVD Manager」を選択し、Virtual Devicesを選択。複数のavdを作成する。 これを仮にmy_avd, your_avdとする。これらのavdはこの画面にも表示されているように「ユーザ名\.android\avd」フォルダに作成される。つまり、SDKインストールディレクトリとは別の場所に作成されている。

他にも作成方法があるらしいがこれが最も簡単。

次に、コマンドプロンプトで「SDKインストールディレクトリ\tools」に移り、

start emulator -avd my_avd
start emulator -avd your_avd

などとする。一つのavdについてはただ一つのエミュレータしか動作しないため、

start emulator -avd my_avd
start emulator -avd my_avd

としても一つのエミュレータしか起動しない。

エミュレータの使用するポートは5554から2刻みで、この場合は5554と5556になる(エミュレータ画面に表示される)。 つまり、最初のエミュレータは5554,5555ポートを使用し、次は5556,5557を使用する。

エミュレータの制御

最初のエミュレータは、ポート5554と5556の二つのポートを使用するが、これはそれぞれ以下の目的で使用される。

  • 5554 エミュレータコンソール
  • 5555 adb用

エミュレータコンソール

コンソールについては冒頭リンクのエミュレータコンソールの使用を参照。

単純にtelnetを使用して接続でき、そこで様々なコマンドを発行することができる。

telnet localhost 5554

これらのコマンドで、実機のハードウェア状態のエミュレートを指示することができる。例えば、 「power ac off」ではAC電源に接続されていない状態(バッテリーでの駆動)にすることができるし、 「power capacity 10」とすればバッテリー残量を10%とすることができる。

エミュレータ上のプログラムがこれらのハードウェア状態に対応しなければならない性質のものである場合、適切に対処することができるかをテストできるというわけ。

adb

エミュレータコンソールはデバイス自体の「ハードウェア」状態を操作できるものならば、adbの方はソフトウェアをいじることができるものであるらしい。まず第一には、デバイス中のlinuxのシェルを操作することができる。

adb shell

エミュレータが複数ある場合は

adb -s emulator-5554 shell

これでlinuxのシェルコマンドを普通に使うことができる。

# ls -l
dr-x------ root     root              2010-09-27 06:00 config
drwxrwx--- system   cache             2010-09-25 00:49 cache
lrwxrwxrwx root     root              2010-09-27 06:00 sdcard -> /mnt/sdcard
drwxr-xr-x root     root              2010-09-27 06:00 acct
drwxrwxr-x root     system            2010-09-27 06:00 mnt
lrwxrwxrwx root     root              2010-09-27 06:00 d -> /sys/kernel/debug
lrwxrwxrwx root     root              2010-09-27 06:00 etc -> /system/etc
drwxr-xr-x root     root              2010-06-30 21:06 system
drwxr-xr-x root     root              1970-01-01 00:00 sys
drwxr-x--- root     root              1970-01-01 00:00 sbin
dr-xr-xr-x root     root              1970-01-01 00:00 proc
-rwxr-x--- root     root        12995 1970-01-01 00:00 init.rc
-rwxr-x--- root     root         1677 1970-01-01 00:00 init.goldfish.rc
-rwxr-x--- root     root       107412 1970-01-01 00:00 init
-rw-r--r-- root     root          118 1970-01-01 00:00 default.prop
drwxrwx--x system   system            2010-09-25 03:37 data
drwx------ root     root              2010-01-28 00:59 root
drwxr-xr-x root     root              2010-09-27 06:01 dev
#

エミュレータでandroidマーケットのアプリを動作させる

方法その1

Running Android Market on Emulatorにある通りに行えばよい。マーケットの任意のアプリをインストール・起動することができる。問題が無いわけではないが。。。

方法その2

上がうまく行かない場合は、以下を試してみる。

  • SDKでAndroid1.6レベルの仮想マシンを作成する。仮に「Android1.6」という名前にする
  • c:\users\ユーザ名\.android\avdの下にandroid1.6avdというフォルダが出来ているのでそこに、以下からダウンロードしたsystem.imgを放りこむ。

http://www.4shared.com/get/x6pZm3-W/system.html

  • あとは普通にエミュレータを動作させる。
  • 注意:「キーボードを出せ」と言われたら、Ctrl + F11を押す。「閉じろ」と言われた場合も同じ。