Simple Injectorを使う
概要
名前の通りシンプルなインジェクタ。ユニットテスト目的のためにはこれで十分。 スピードも高速(らしい)。以下ではGuiceと比較しながら、使用法を説明。
基本的な使い方
バインディング
SimpleInjector.dll(.NET 3.5用と4用がある)を参照設定し、以下を記述。
using SimpleInjector;
インジェクタを生成するが、Guiceのように生成時にモジュール指定はしない。 クラス名はContainerだが、変数名はinjectorとしておく。
Container injector = new Container();
バインディングはそれぞれメソッドを呼び出すことによって行う。 シングルトンの場合は、RegisterSingle、通常のオブジェクトの場合はRegisterをつかう。
injector.RegisterSingle<ISomeFactory, SomeFactory>(); injector.Register<IAccount, Account>();
その場でシングルトンを生成する場合は以下。
injector.RegisterSingle<ISample>(new Sample());
※Guiceのような@ImplementedByや@Singletonアノテーションは無い。 また、GuiceのようなModuleといったものは用意されていない。 それぞれのバインディングについてRegister*を呼び出す必要がある(例外あり)。
GuiceではInjector作成時にすべてのモジュールを指定するので、(おそらく)その場でバインディングの矛盾が検出することができるが、Simple Injectorではそうではない。 そこで、Verify()というメソッドを呼び出すことにより、バインディングの矛盾を検出するらしい。
injector.Verify();
このメソッドは、各オブジェクトを実際に生成してしまうことに注意。テスト時にのみ呼び出すことが望ましいとおもわれる。
オブジェクトの取得
これはGuiceと同様に行うことできる。
IAccount account = injector.GetInstance<IAccount>();
コンストラクタ注入は何もしなくとも自動的に行われる。 Simple Injectorに対し、唯一のpublicコンストラクタを持つクラスの生成を指示すると、そのコンストラクタ引数を自動的に注入する。
※Guiceのような@Injectアノテーションは必要ない。
class Account : IAccount { public Account(ISomeFactory someFactory, Container injector, FooBar fooBar) { .... } }
上のコンストラクタ引数のうち、ISomeFactoryはRegisterSingleで登録されたもの。 injectorはインジェクタ自身、FooBarは特に登録されていないが、インターフェースや抽象クラスでなければそれが勝手に生成されて注入される。
class FooBar { }